佐々木泉・水沼直己法律事務所

佐々木泉・水沼直己法律事務所 > 記事コンテンツ > 早期の身柄解放を望む方へ|弁護士の役割や依頼のメリットについて解説

早期の身柄解放を望む方へ|弁護士の役割や依頼のメリットについて解説

記事コンテンツ

刑事事件において身柄拘束を受けたとき、「弁護士への早期依頼」が釈放へのもっとも確実な道といえます。弁護士は勾留の阻止から保釈の請求まで、刑事手続の進行に合わせた適切な弁護活動を行うことで被疑者・被告人の早期釈放を目指します。
逮捕された本人もそのご家族も、突然の出来事に戸惑うかと思いますが、当記事を参考に弁護士への相談・依頼を検討していただければと思います。

 

身柄解放のために弁護士ができること

刑事手続は法令に従い厳格に進行していきます。各フェーズで被疑者・被告人の身柄拘束に対する審理が行われるとともに、これに対する不服申し立てや阻止するための仕組みも設けられています。

逮捕直後から判決までの流れに沿って説明すると、次のように、身柄解放のためにできることが挙げられます。

 

  1. 逮捕された後・・・勾留の阻止
  2. 勾留請求を受けた後・・・勾留に対する不服申し立て
  3. 勾留延長請求を受けた後・・・勾留延長の阻止
  4. 勾留中・・・被害者との示談による不起訴処分の獲得
  5. 起訴後・・・保釈請求
  6. 起訴後・・・執行猶予の獲得

 

これらの取り組みを本人やご家族に代わって遂行できる専門家は弁護士だけです。

 

逮捕後の勾留阻止

逮捕された被疑者にとっては「最初の72時間」がとても重要な期間です。

この段階で弁護士が介入して適切な措置をとれるかどうかが、今後の身柄拘束に大きく影響してきます。たとえば検察官への送検前の釈放が実現されれば、その後「最大20日間」続く可能性のある勾留も避けられます。

また、弁護士なら逮捕直後から接見が可能ですので、被疑者と直接会ってサポートを行い、取調べに対する適切な助言も実施できます。

もし送検されたとしても、弁護士の活動により勾留を阻止し、早期釈放を実現できる場合があります。勾留の阻止が成功すれば在宅での捜査へと切り替わり、被疑者はこれまでの生活を維持することができるのです。
勾留の有無は被疑者本人にとって重大な問題ですので、弁護士は検察官に対して勾留請求を行わないよう働きかけるとともに、勾留請求がなされた場合には裁判官に対して勾留決定を出さないよう意見書等を提出します。重大な犯罪を除いて、被疑者が罪を認めており証拠隠滅や逃亡のおそれもない、身元引受人もいるという状況なら、釈放される可能性は高くなるでしょう。

 

勾留に対する不服申し立て

検察官による勾留請求がなされ裁判官による勾留決定が出た場合でも、弁護士は「準抗告」という不服申し立て手続を利用して被疑者の釈放を求めることができます。
※この場合の準抗告とは、勾留決定が不当であることを主張し、裁判所に対して勾留の取消しを求める手続。

もし準抗告が認められれば被疑者は直ちに釈放され、在宅捜査へと切り替わります。弁護士はそのための書面を作成し、具体的に勾留の理由や必要性がないことを裁判所に主張します。

 

勾留延長の阻止

「初回の勾留期間は10日間」ですが、検察官は「さらに10日間の延長」を請求することができます。被疑者の方は10日間も自宅に帰ることができず会社や学校、家族とも連絡が取れなくなり、今後の社会生活に大きな影響が出てしまうおそれもあるでしょう。

そこで弁護士は検察官に対して延長請求を行わないよう働きかけるとともに、延長請求がなされた場合には裁判官に対してこれを却下するよう求めます。

 

被害者との示談による不起訴処分の獲得

被害者がいる犯罪においては、被害者との示談成立が不起訴処分や早期釈放につながる重要な要素となります。

とはいえ、身柄拘束を受けている被疑者本人が被害者と直接話し合うことは困難ですし、ご家族が直接示談を行うのもかえってトラブルに発展する危険性があります。

そこで弁護士が代わりに示談交渉を行います。被害者としても、直接事件に関わった人物より専門家が対応した方が安心感を得られ、話し合いを進めやすくなります。そして示談が成立すれば釈放が認められやすくなりますし、被害者から許しを得ているとの評価を受けることで不起訴処分も獲得しやすくなります。不起訴処分が得られると刑事裁判は行われませんし、その時点で釈放されます。

 

起訴後の保釈請求

起訴されると刑事裁判が始まり、「被疑者」から「被告人」へと立場が変わります。そしてより長期間の勾留を受けることになりますが、起訴後においては「保釈」という制度が利用できます。

状況によっては保釈による身柄解放が認められないこともあるのですが、一定要件を満たし保釈金を納めれば、自宅に帰ることが許されます。弁護士はその実現に向けて、法律上の要件を満たすよう事実関係を整理し、適切な保釈請求書を作成します。

 

執行猶予の獲得

刑事裁判では、最終的に有罪・無罪が判断されます。無罪となれば当然それ以上身柄を拘束されることはありません。

これに対し懲役刑が法定されている罪状において有罪判決が下された場合は、刑務所へ入らないといけなくなる可能性もあります。しかしながら、執行猶予を獲得することができれば有罪になったとしても刑務所へ行くことを避けられます。

弁護士はそのために被害者との示談や、執行猶予を得るための弁護活動を行います。

 

その他弁護士活用のメリット

弁護士活用のメリットは、以上の弁護活動を的確に遂行できる点にあります。また、身柄解放以外の面でも弁護士に依頼することで次のようなメリットが得られます。

 

  • 被疑者・被告人に対する精神的な負担の軽減
    ・・・身柄を拘束されると大きなストレスを受けることになる。今後の見通しもわからず、いつ釈放されるのかもわからないまま過ごすのは心理的な負担も大きい。そのような状況下でも、弁護士が味方になってくれるという事実があればプレッシャーも緩和される。
  • 家族や外部とつながる窓口になる
    ・・・身柄拘束中、被疑者・被告人は自由に外部と連絡を取り合うことができない。家族とも互いの状況を共有できなくなってしまい、会社への欠勤連絡、学校への欠席連絡なども滞ってしまうが、弁護士はその間に立ち情報の伝達を行う窓口としても機能する。
  • 取調べ対応の助言ができる
    ・・・動揺した状態だと不利な供述調書を作成される危険性がある。勾留請求や起訴処分などの判断に悪影響を及ぼすような発言をしてしまう可能性もあるため、これを防ぐため、弁護士が取り調べに対するアドバイスを行う。

 

刑事事件では弁護士の早期介入が重要です

身柄解放に向けてできること、そのほか不起訴処分や保釈請求、執行猶予の獲得などのためにできることはたくさんあります。しかし、それらの制度を有効活用してより良い結果を得るには、「弁護士の早期介入」が欠かせません。

刑事事件はスピード勝負であり、対応が遅れるとできることの幅も狭まってしまいます。そのため逮捕された直後など、できるだけ早い段階で弁護士にご連絡いただければと思います。